情報を共有したら、仕事がなくなった話
情報を共有したら、仕事がなくなった話

― それでも私は、また同じことをやると思う ―
導入|あれ?これ、ちゃんとやってるよね?
今でもたまに思い出して、
「うーん……」ってなる話があります。
自分の得意分野だった業務について、
- 作業ログを書いて
- ノウハウをまとめて
- 社内Wikiにせっせと載せて
めちゃくちゃ真面目に情報共有してました。
誰でも見れば分かる。
誰でも再現できる。
新人でもベテランと同じことができる!
という状態を、本気で目指していました。
状況|業務は、ちゃんと回っていた(むしろ快適)

実際どうなったかというと、
- 定型作業の大部分は自動化
- 人がやる部分は最小限
- ミスは減る
- 運用は安定
客観的に見れば、
かなり「良い状態」だったと思います。
少なくとも、
「この手順どうなってんの?このファイルどこにあるの?」
を聞かれまくる地獄はなくなりました。
違和感|あれ、情報を出さない人がいるぞ?
ただし。
チームの中には、
なぜか一切情報を出さない人たちがいました。
- Wiki?書かない
- 手順?口頭のみ
- ノウハウ?「慣れれば分かるよ」
その結果、何が起きたかというと、
「この業務は、あの人たちにしかできない」
という、謎の神話が誕生しました。
結果|評価されたのは「ブラックボックス力」
そして、最終的な評価。
- 私の業務
→ 誰でもできる - 彼らの業務
→ その人しかできない(らしい)
結果、
- 私:契約終了
- 情報共有しない人:継続
……うん、分かる。
分かるけど、納得はしてない。
(だって成果物見たらいちいちパラメータ書き換えながらバッチ流してるだけなの薄々感づいてたし)
自省|出しすぎた?やりすぎた?
正直、何度か考えました。
- Wiki、書きすぎた?
- 自動化、やりすぎた?
- もうちょっと「俺じゃないと無理感」出すべきだった?
でもですね。
もし時間を巻き戻せたとしても、
たぶん私はまた同じことをやります。
なぜか|性格の問題です(たぶん)
理由は立派でもなんでもなくて、
- 属人化が嫌い
- ブラックボックスが気持ち悪い
- 「その人が休んだら終わる」構造が耐えられない
という、ただの職業病です。
たぶんもう、治りません。
考察|組織が評価するのは「正しさ」じゃない

この経験で、改めて思いました。
組織が評価するのは、
- 正しく回っているか
- 長期的に健全か
ではなく、
「今、代わりがいるかどうか」
だったりします。
属人化は悪、って
口では言うんですけどね。
それでも残ったもの|損したか?
確かに、
- 契約は残りませんでした
- 評価もされませんでした
でも、
- 仕組みを作った経験
- 誰でも引き継げる設計
- 「自分はこう働きたい」という基準
は、はっきり残りました。
あと正直に言うと、
「ああ、こういう組織とは長く一緒にやらなくていいな」
と分かったのは、
精神衛生的にプラスでした。
まとめ|納得はしてない。でも後悔もしてない
この話に、
スカッとするオチはありません。
ただ、
- また同じ状況になったら
- また情報を共有して
- また自動化する
それだけは、たぶん確実です。
評価されないかもしれないけど、
それが自分のエンジニアとしての癖なので。
おまけ|この話が刺さる人
- 「属人化やめよう」と言いながら誰もやらない職場にいる人
- 真面目に仕組みを作ったのに、なぜか浮いた人
- 「それ、別に俺じゃなくてよくない?」と薄々気づいている人
あなたは、たぶん悪くないです。
ただ、場所が合ってなかっただけです。